私立中学の受験動機に、「子どもがイジメられないように私立へ行かせたい」という保護者の意見をよく聞きます。
小学校で現在イジメにあっていなくても、イジメの可能性が少ない私立中学へ行かせたいと思われる方が多いようです。
でも、実際はどうなのでしょうか?
結論から言うと、私立中学でもいじめはあります。
そこは誤解がないようにハッキリ認識しておくべきでしょう。
しかし私は、イジメられる可能性を下げるなら私立を受験するべきだと考えます。
この記事では、私立中学と公立中学のいじめについて解説し、私が私立中学を薦める理由を紹介したいと思います。
イジメについてしっかり検討したうえで中学校を選びたい方は参考にしてみてください。
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中学受験でイジメを心配している人は多い
実際にどれくらいの方が中学受験に “イジメ” のことを考えているのでしょうか。
ベネッセが行った『中学受験に関する調査』を見てみたいと思います。
ベネッセでは、首都圏(東京・埼玉・千葉・神奈川)の小学3年生から小学6年生の子どもをもつ保護者5,256人(父親2,687人、母親2,569人)に以下のアンケートを実施しました。
- あなたが、中学校を受験させようと思うのはなぜですか?
この質問に対して、「いじめや非行の心配がないから」と答えたのが以下の通りです。
回答 全体 三年生 四年生 五年生 六年生 とてもそう思う 8.4 10.1 5.9 9.7 7.9 まあそう思う 39.8 34.4 42.7 38.2 44.9 とても+まあ 48.2 44.5 48.6 47.9 52.8 あまりそう思わない 44.1 46.2 43.8 45.3 40.4 まったくそう思わない 7.8 9.3 7.6 6.8 6.9
- 受験させる中学校を決める時、次のことをどれくらい重視しますか?
この質問に対して、同じく「いじめや非行の心配がないこと」と答えたのが以下の通りです。
回答 全体 三年生 四年生 五年生 六年生 とてもそう思う 30.7 37.2 32.6 27.1 23.1 まあそう思う 54.8 49.9 53.7 58.3 59.1 とても+まあ 85.5 87.1 86.3 85.4 82.2 あまりそう思わない 12.8 10.7 11.6 13.7 16.5 まったくそう思わない 1.7 2.2 2.1 0.9 1.3 引用元:ベネッセ/中学受験に関する調査 [2012年]
いかがでしょうか。中学受験の理由としては、『とてもそう思う』という強い意見だけ見ても約10%の方が “いじめの心配がないこと” を重視しているのがわかります。
これは決して少ない数字ではありません。多くの方が子どものことを心配して私立中学への受験を決意しているのがわかります。
私立中学の方が公立中学よりイジメが少ない理由
冒頭でも書いた通り、私立中学でもイジメはあります。しかし、数が圧倒的に少ないです。私立中学にイジメが少ない理由を説明します。
私立中学はいじめっ子を退学にできる
色んな理由がありますが、これが一番影響力があると思います。
公立中学で退学にさせられることは滅多にありませんが、私立中学は退学させることが普通にあります。日本では中学卒業までが義務教育にあたりますので、公立中学では無理もないでしょう。
これを保護者は理解しており、イジメなどの問題を起こすことに注意を払っています。そのため、子どもも学校で問題を起こす可能性がとても少なくなります。中高一貫校の場合は内心も影響しますので尚更です。
私立中学は同じ考えの人が多い
同じようにイジメを心配して中学受験をしている方もいるため、そもそもイジメるような子どもが少ないです。「イジメられる可能性があるから中学受験する」という人はいても、「イジメたいから中学受験する」という人はいませんよね?
子どもたちも性格や雰囲気が似てる子で集まりますので、仲良くなる可能性が高いでしょう。
中学受験をしたのにイジメにあってしまうのは私立側が悪い
上に紹介したように、私立中学はイジメにあう可能性が少ないです。しかし、100%合わないというわけではありません。中にはせっかく私立中学へ受験したのにイジメにあってしまう場合もあります。
その理由は子どもより学校側にあると私は考えています。子どものことを考えず、保身や進学率ばかりを気にしている私立中学は、イジメに対する対処や考えが悪いです。
その説明をするのにぜひ紹介したいのが、作家の内藤みかさんが書かれているブログです。内藤みかさんは、実際にお子さんが私立中学でイジメを体験し、退学にまで至ってしまったようですが、その時の学校側の対応の悪さについてブログにたくさん書いています。
そんなブラック私立の見分けかたを詳しく書いていらっしゃいますので、ぜひ一度目を通してから私立中学を選んでください。
[blogcard url=”https://plaza.rakuten.co.jp/micanaitoh/diary/201402050000/”]
私自身、中学受験の塾長をしていても学校側の対応の違いに驚いています。私立である以上、経営は付いて回る問題ではありますが、誰のための学校なのかをもう一度考えてもらいたいと切に願います。
まとめ
私立中学へ受験する目的は色々あると思いますが、一番は子どもが楽しく学校生活を送れることだと思います。イジメという大きな心配ごとをなくしてあげるのはとても大切です。
そのためにも、私立中学のリサーチは真剣にしなければなりません。ブラック私立がわからない場合は塾講師に聞いてみるのも手だと思います。
合格して終わりではありません。悔いのない中学時代を子どもが過ごせるように保護者の方でも気をつけていきましょう。
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